名古屋学芸大学を卒業する頃、特別支援をもっと学びたいとの思いから、他大学の教職大学院に1年間通った後、全校36名の奈良県の小学校で養護教諭として働くことになり、早3年目になりました。1年目の全校36名の学校は、奈良県端の村で、初任者研修に行くまでに車で山道を2時間かけて行くような、コンビニやスーパーまで1時間かかるような場所でした。見渡す限りの山、ひたすら続く信号のない道に、イノシシやカモシカ・鹿やサルなど野生の動物が現れます。夜はプラネタリウムのような満天の星を見上げて、毎日温泉に入ってから帰宅します。そんな1年目の勤務校は、子どもの減少により閉校することが決まっていました。私は学校最後の1年を、グレるという言葉を知らないのではと思うくらい素直で元気な子どもたちと過ごしました。閉校のために、統合校への引っ越し作業や閉校式を迎え、子どもたちと同村の統合校へ異動することになりました。今は、その統合2年目の、新築の木の香りであふれる学校で勤務しています。子どもの数は、少し増えて全校で49名になりました(3校が統合したのですが、これでも少ないですね:笑)。各学年1学級ずつ、少ない学年で3人で勉強しています。ランチルームで、全校児童・全職員で給食を食べたり、縦割り班活動が活発だったり、スクールバスで通学したり、保護者や子どもを含めた館送迎会や運動会の打ち上げがあったり、教員宿舎で教員が暮らしたりするところが、ならではと思います。愛知にいてはできなかったであろう経験ができて、充実した日々を送っています。大学生のみなさんも、今自分ができることを精一杯がんばってください。(2014年度卒:山田ほのか【旧姓】)